ケアンズ観光とれたて情報【リビングインケアンズ】?グレートバリアリーフ
ケアンズ グレートバリアリーフ

グレートバリアリーフの成り立ちとエコ

年に平均たったの1.5cmずつというペースで成長するサンゴが、全長2000kmにも及ぶサンゴ礁群を築いたことは、まさに感嘆。ここでは、サンゴのこと、次世代に残すためにどうすれば良いかに触れます。

 

グレートバリアリーフ (GBR)ってどんな海?

グレートバリアリーフの、世界遺産に登録されたエリアは面積にしてなんとイギリスの国土より大きい34万8000 !

魚1500種、貝4000種、鳥240種、サンゴ400種といった、多種多様な生物の生息地であることはあまりにも有名です。
出産時にはるばる南極からやってくるザトウ鯨の他、ウミガメ、人魚のモデルと言われるジュゴンなど、珍しい動物を含めたくさんの命を包む母なる海。

 

そして、水温18〜30度のくらいの澄んだ海水の浅瀬(水深30mまで)にしか育たないサンゴが日本列島の長さとほぼ同じ2000kmにも渡って広がるグレートバリアリーフは、まさに選ばれた海なのです。

 

 

長年積み重なったサンゴの上にあるキレイなトサカ状のトゲトゲトサカ。高さ30センチ。水面の群れはスズメダイ、ハナダイ、タカサゴなど。 

中央にあるのはハタゴイソギンチャク。ファインディングニモでおなじみのクマノミがよく住処にしています。(右)ファインディングニモの人気キャラクターギルのモデルにもなったツノダシ。

 

サンゴの実態とは?

ハナバチミドリイシ(通称テーブルサンゴ)(ミドリイシ科)とても大きく育つサンゴで、大きな群体では直径2m以上のものも。

サンゴは、長い間、植物と思われてきましたが、実はプランクトンを補食する動物。
大部分は石灰の固まりですが、表面は生きており、先端1つ1つに、小さなイソギンチャクのようなものが生息しています。

これはポリプと呼ばれ、昼間は閉じ、夜になると開いて中心から毒矢を吹き、射止めたプランクトンを補食して成長していきます。 それと並行して、サンゴと共生する掲虫藻という虫が太陽から吸収したエネルギーをサンゴに提供して、体内に石灰の固まりを築いていくのです!

リュウキュウキッカサンゴ(通称キャベツコーラル)(キクメイシ科)よく見ると、葉状態の上面にややイボ状に突出したサンゴ個体が列生している。

サンゴに色を付けているのは、実はこの掲虫藻。そのため、多くのサンゴは光が一番届く、水深0〜10mの明るい浅場に群生しています。

ですから、グレートバリアリーフの最大の見どころは、サンゴの美しさが最大限に現れる「水面」と言えるでしょう。

 

神聖な海の中を覗いて、たくましい生命力を感じてみませんか?

ジュズダマイソギンチャクに住んでいるバリアリーフアネモネフィッシュ(GBR固有種)と、エダサンゴ(ミドリイシ科)

センジュイソギンチャクに住んでいるハナビラクマノミ。このイソギンチャクは水深10m前後のサンゴ礁斜面に付着し、体壁がツボのように丸まり上方から触手の束がのぞきます。

幸いにして、ケアンズからは、この別世界へ容易に訪れることができます。
スノーケリング、半潜水艇、底がガラスになっているボート、特殊なヘルメットをかぶって水中を歩く…泳げる人も泳げない人も、楽しめる工夫がいっぱい。

1度訪れて、その魅力にはまり、スキューバダイビングの資格を取ってしまった、という人も少なくありません。 私たちの身近に広がる、”地球の宝”を自分のスタイルでぜひ体感して下さい。

 

地球の重要なエコシステムを担うグレートバリアリーフ

年に平均たったの1.5cmずつというペースで成長するサンゴが、全長2000kmにも及ぶサンゴ礁群を築いたことは、まさに感嘆に値します。

GBRのアイドル、ナポレオンフィッシュ(ベラ科:日本名メガネモチノウオ)とアミメハマサンゴ(ハマサンゴ科)

 

また、注目したいのはサンゴを形成する石灰。石灰を作るには、海中の二酸化炭素を吸収する必要があります。 この二酸化炭素は、もともと空気中から吸収されたもの。つまり、地上の植物と同様に、サンゴの海も大気中の二酸化炭素を吸収し、地球を助ける重要なエコシステムの役割を果たしているのです。

共生、食物連鎖と自然の摂理を通し、巨大なエリアに広がる素晴らしい水中世界。この類い稀な環境を保護するために、私たちはどうしたら良いのでしょうか?

次世代に残すために…

昨今、世界中のサンゴ礁が消滅し始めています。陸の使い方、魚、サンゴ、貝の取り過ぎ、石灰の接種、工場廃棄が主な原因で、特に発展途上国や小島が深刻な状況にあります。

オーストラリアは、大規模なサンゴ礁海を持つ唯一の先進国。 1965年からの10年間にかけて、世界規模でグレートバリアリーフ(以下GBR)の保護に関する関心が高まりました。 特に資源の摂取量、公害、石油採掘という点が注目され、1970年に設置された国と州による委員会が、GBRにおける石油発掘について調査を行いました。

 

1975年にはグレートバリアリーフ・マリンパーク・オーソリティ(GBRMPA)が発足し、環境の調査と修復に当たっています。

世界自然遺産に登録されたGBRを保護するために、当機関では、保護、資源管理、教育、リサーチなど各項目に渡る25年計画を発表。 漁業、観光、チャーター、リサーチなど規制区域内でしか行えないようにするゾーン規定や、サンゴの敵として知られるオニヒトデの退治や、川から流れる土砂対策なども大きな功績の1つです。

自然現象に何万年もの間対応して生き続けたGBRが、
今後現在の姿を保てるかどうかは人間次第。

私たちの保護意識が求められているのです。 最低限、次のようなことを実行してみて下さい。

●サンゴ礁に触れたり持ち帰らない
●リサイクル、地元産の食べ物を買う
●洗車などは芝生の上で行い、汚水が下水に流れるのを防ぐ
●庭では有機肥料を使う
●流しに薬品を流さない
●節水、節電(必要以上にエアコンを使わないなど)

地上での生活が、GBRの環境保護にも深く関わっているという意識を1人1人が持つことが今、求められています。

 

グレートバリアリーフ=サンゴ

皆さん、サンゴって何でしょう? ここケアンズは、世界最大のサンゴ礁グレートバリアリーフの玄関口として有名ですが、サンゴを詳しく知っている方は、意外にも少ない! 

 

生物学的には、動物界-刺胞動物門-花虫網と分類されます。と言う事は、クラゲやイソギンチャクの親戚にあたります。

 
そして書き方!! 正確には、カタカナで「サンゴ」と書きます。 漢字で「珊瑚」と書くと、本来は宝石等に使われる、宝石珊瑚の事を差します。 宝石珊瑚は3月の誕生石にもなっていて、化石化したアカサンゴ、シロサンゴ、モモイロサンゴ等があります。

 

これらは深海に生息していて、専用の網で捕獲されるのですが、乱獲が激しくて、量が激減しているそうです。まあ、量が少ないから宝石としての価値も上がるのかもしれませんが。。。 ダイヤモンドだって、山ほどあればあんなに高くないでしょう。

 

さて、やっと本題のカタカナで書く「サンゴ」ですが、皆さんご存知ですよね? 生き物です。 どっからどう見ても岩に見えるものもありますが、 れっきとした生き物です。 

 

なのでダイビング等で楽しむ際には、いじめないであげてくださいね。「壊れる」ではなく、「死んでしまう」事もあるのです。 
世界遺産に指定される程の生き物、グレートバリアリーフをみんなで大事にしていきましょう。 何せ宇宙から見える、唯一の「生き物」なのですから。  

 

そんなサンゴが集まってできるサンゴ礁(造礁サンゴ)ですが、大きく分けて「裾礁」、「堡礁」、「環礁」の3種類に別れています。他には、「台礁」、「卓礁」、 「離礁」等もありますが、グレートバリアリーフは、堡礁の分類に当たり、日本語で 「大堡礁」と書きます。  それでは、何でこんなにも大きくなってしまったんでしょうか???

 

 一説には暖流が流れ込む事と、接する陸地が砂漠気候という事が大規模なサンゴ礁の形成に関係していると言われていますが、本当の事は当のサンゴしか知りません。(もし分かった方がいたら、教えてくださいね) 

そんなサンゴ礁を支えているのはたった10ミクロン(1/100mm)の単細胞の植物プランクトン、褐虫藻です。(左は褐虫藻の拡大写真)

サンゴはこの褐虫藻がいないと生きていけません。サンゴが成長する上で必要な栄養分の50〜90%はこの褐虫藻が作っているのです。 

 

サンゴの多くは夜になると触手を伸ばし、プランクトンを捕食していますが、これは褐虫藻の光合成による栄養だけでは足りないタンパク質等を補っているのです。 その褐虫藻は褐茶色をしていて、その褐虫藻が抜けてしまったものを、白色化と言います。 

 

エルニーニョ現象等で水温が上がってしまうと、この褐虫藻はサンゴの体内から抜けてしまい、真っ白になってしまいます。 見た目はとてもきれいな白いサンゴなのですが、実は瀕死の状態なんですね。

 

このたった10ミクロンの褐虫藻が頑張って、ついには2,000km以上にまで成長したのが、グレートバリアリーフです。

 

こんなサンゴに少しでも興味が沸いたら、ダイビングに挑戦してみましょう。 沸かない? 沸かなくたって、「世界遺産」はすぐ目の前! 一見の価値はありますよ!   

 

不思議な動物“珊瑚”って ??

ここGBRと言えば、ナポレオンでもカメでもなく、そう!ここはGreat Barrier Reef !!グレートなんです !! 珊瑚が !!!  そんな珊瑚のこと知ってます?

桃太郎のお話しは皆さんもご存知だと思いますが、この話の中にも珊瑚が登場している、そして仏教にある七宝のうちの一つでもあります。

 

ということは、私たち日本人には本当に馴染みの深いものだったのですねえ。沖縄なんかに行くとお土産にありますよね。あれは一般に宝石珊瑚と言われるもので、アカサンゴ、ベニサンゴ、モモイロサンゴ、シロサンゴ。色のむらのないモモイロサンゴは、とっても重宝され高い価値がついてます…。

 

「そうここはどこ?グレートな珊瑚礁!探しにいこうぜ!一攫千金だー!」と言う訳にはいかないんですねえ。  

 

この宝石珊瑚たちはとぉ〜っても深いところに生息しており、とてもじゃないけどスクーバで行くことは不可能。そして成長もかなり遅くて、1年に1mm…。日本では絶滅してはいないのですが底引き網みたいなもので乱獲され、大きなものはもう取り尽くしてしまったそうです。1mまでに成長させるには100ねん… 気が遠くなりそうです。

 

珊瑚は一見植物に思われがちですが、れっきとした動物です。分類上ではイソギンチャクやクラゲに属します。

よくボートの上のブリーフィングで『この珊瑚には気をつけてください』とインストラクターから注意がある
“アナサンゴモドキ”の仲間は、産卵後浮遊生活をしますが、浮遊生活中はなんとクラゲ!だそうで、浮遊生活が終わり死んだ珊瑚や岩に固着すると、そこからアナサンゴモドキができるんだって!  

珊瑚はクラゲの親戚だったんですねー。すごいですねー。一生のうち1度だけクラゲになる珊瑚はこのヒドロサンゴの仲間のみ!  

 

装飾品として加工されるのは骨格の部分の固い所。骨格の上に珊瑚の肉がついています。これを観察するには、ナイトダイブに参加してじーっくり懐中電灯で照らして観察してください。半透明の触手が出ています。お昼にも触手を伸ばしているものもたくさんいますが、夜の方が活発に活動しているのがよくわかると思います。 私たち人間が触るだけで簡単に肉の部分を壊してしまうことがあるので、くれぐれも気をつけて海で遊んでくださいね。  

 

他にもたくさんのサンゴが世界中で生活をしています。アオサンゴ、クダサンゴ、軟体サンゴ、六放サンゴ、クロサンゴなどなど(分からない人、詳しく聞きたい人はお近くのインストラクターまで)。

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