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2005年5-6月号・その45 子供の食生活

 息子の学校が、いきなり?栄養学習プログラムなるものに力を入れ始めた。
 今までパイナップルとチーズがのっかったピザやチキンナゲットなどを売っていた学校の売店のメニューもヘルシー嗜好に変更するほどの熱の入れようだ。

 持って帰って来たプリントには、たくさん食べてもいい食品は緑色、あまり食べるべきでな食品は赤などに色分けされて色々と書いてあった。

「いいこと始めたじゃん。しめしめ」と思った私だったが、逆に、改めてオージーキッズの食生活の不健康さを思い知らされることに。

 考えてみたら、自分が小学生の時は、給食があって、1ヶ月の献立表なるものが事前に渡され、そこには炭水化物、タンパク質、ビタミン諸々の含有率も記されていたじゃないか。

 当時は「今度の金曜日は揚げパンだ!(どんなパンかわかる方は私と同世代?)」なんて喜んでいただけだったが、その献立は見事に栄養を考えられたものだったし、先生は生徒と一緒に給食を取り、なるべく残さないようにとか、食べる前には手を洗えとか、いただきますと言えとか、そういった大切な基本を教えて下さっていた。

 息子の学校では、この栄養学習が始まって、学校では先生が生徒のお弁当箱を覗くようになったと言う。が、それまでは、ランチの時間、担任の先生は職員室へ消えてしまっていたのだ。

 栄養も何も考えちゃいない子供たちは、当たり前に、なるべく多くの時間外で遊びたいので、好きなものだけをお腹にかっ込んでいたらしい。
 ゆっくりたくさん噛んで食べよう、などという思想は皆無なのである。でも子供なんてそんなものだ。

 そもそもお弁当の中身も日本のそれとは違う。
 料理がほとんど出来ない私だが、息子が保育園でお弁当が必要になった時は一応がんばったのである。卵焼きとか温野菜とか可愛く切ったウィンナーとか。でも、「ほとんど食べませんよ」と先生に言われてショックを受け、他の子供たちのお弁当の中身を聞いてみた。

 それは驚愕(大げさ)だった。ベジマイトなどが塗ってあるサンドイッチとか、リンゴ丸ごととか、買って来たままのヨーグルトがぽんっと入って終了!ってなものだったのである。
 サンドイッチは具を挟まないで塗ればいいんだ。リンゴはウサギの形に切らなくていいんだ。買って来たものを入れるだけでいいんだ…

 簡単で私向きだ、と思って今年まで至った。(私はナマケモノでもある)
 そこに現れた栄養学習。「チョコレート入りのミューズリーバーは持ってこないで下さい」など、お達しが出始めた。

 仕上げは、なんと親が何品か健康的と思われる料理を学校に持ち寄って、学年全体のビュッフェパーティー!何でも楽しむ姿勢が偉い。日本人のお母さん方が作ったのり巻は人気だった。こういう時、色々な料理が出てくるのも、各国から人が集まっているケアンズらしくて楽しい。

 最近始まったテレビ番組に、イギリスの人気シェフ、ジェイミー・オリバーが学校に出向いて健康的な給食作りに挑戦する、というのがある。
 イギリスでも子供のジャンクフード好きは例外でないようで、彼の作る野菜の入ったちゃんとした料理は大不評。ゴミ箱に捨てる子さえいる。

 きっと、シェフとしての名声を得た彼は、自分の子供が生まれたこともあって、成長期の子供達の食生活に一石を投じたいという使命感が出て来たのだろう。

 そういえば、マクドナルドを3食1ヶ月くらい食べ続けて、体重が10L増え、体調が最悪になった(怖!)映画監督のドキュメンタリーが上映になってから、マクドナルドもやたらヘルシーメニューを打出している。

 これが単なるブームでないといいけど。食物に対する感謝とか、健康な体を作るというのはどういうことなのか…そんなことから大人も一緒に関わるべきなのでは?
 私としては栄養の知識ばかりでなくて、健康的な素材を美味しいと思える人に育ってくれたらいいな、と願っている。

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