『ボンド』とは『保証金』のことです。
これはあなたが借家を借りるときに支払うお金で、
金額の設定は家賃が1週間300ドル以上の場合を除いて、
その借家の家賃の約4週間分の金額になります。

これはあなたが家賃を払えなかったり
家屋に損傷を与えたり場合の
金銭的な保証を得るためのものです。

ボンド(保証金)が支払われたら、
リアルエステイトやオーナーは10日以内に
両者(貸主と借主)が署名した用紙、
(ボンド・ロッジメント(保証金の届出書))とともに
RTAに預託しなければなりません。
もしリアルエステイトやオーナーがこれを怠ると、
それは不法行為とみなされます。

一言、言わせて...

最近ではよく
「ボンドを全額返してもらえなかった」
「どこそこのリアルエステイトはボンドを返してくれない」
という話をよく耳にします。
これは何も日本人だけでなく、
地元のオージーも体験していることで、
なんだか年々世の中あこぎになってくるよなぁなんて、
私自信も思ったりしています。

初めてケアンズでリアルエステイトからユニットを借りたとき、
結構皆良くしてくれました。
親切にわからないところを教えてくれたり、
あそこが壊れているとか言えばちゃんと直しに着てくれたり、
ボンドの返却だって問題なく行われました。

こんなことはつい何年か前のことなのに、
今では念には念を入れて、
いやな気分になりながらも疑ってかかって。
でもそうしないと自分の権利が守れなくなってきたのかなぁ。
ちょっと寂しいけれども。


では、ボンドをちゃんと返してもらうにはどうすれば良いのか?
勿論、『借家を出るときにちゃんと元の状態に戻す』
というような常識範囲内の話はおいといて、
『すべてキチンとできている』という前提で、話を進めます。

第9回で書いた
ケース・スタディーのような状況を避けるのがまず基本です。
それでも例えば何かを壊したとします。
それに対しての賠償金額が
「リアルエステイトの出したもので納得がいかない」
と言う場合や、
「ペーパーワークをやっといてあげるから」
と言われたが何だか疑わしい、等と言う場合、
あなたもこのフォーム4、
リファウンド・オブ・レンタル・ボンド
(Refund of Rental Bond, Form 4)
を自分で用意しておいて、
リアルエステイトのサインのないままで良いので、
RTA に提出してしまいましょう。

RTAは両者の署名のあるフォームか
もしくは片方の署名だけのフォームで
2週間以内にもう片方からの申し出がない場合
その署名のある側に対してボンドの支払いを行います。

ですので、まずこのフォームを出しておいて、
(リアルエステイトの署名抜きで良いです)
RTAからの連絡を待ちます。

勿論リアルエステイトはこんなことは言わなくても
われ先にこのフォームをRTAに提出しているはずなので、
ここで、RTA は両者の言い分を聞くことになります。

こうすることで、自分の知らない間に
ボンドをリアルエステイトに引き下ろされてしまった。
なんてことが無いようにするわけです。
勿論「自分の知らない間に」と言っても、
これは借家を借りている間に起こることはありません。

このフォームの書き方は
TUQから出ている小冊子を参考にしてください。
また、書き方がわからない場合は
TAAS やTUQで記入の手伝いができるので、
気軽にオフィスに来てください。
このフォームの配布もTAASやTUQで無料で行っているし、
また近くのポストオフィスやRTAのウェッブサイト
無料で手に入れることができます。





以上が大体の流れです。
大概皆知っているようで知らないのが、
こういった賃貸住宅に対する法律や自分の権利。
そして問題になってからどうして良いかわからずに、
リアルエステイトや、
たちの悪いオーナーの言いなりになってしまうのです。

この連載を書いた私も
初めのころはやはり何もわからず手探り状態、
また何度となく悔しい思いもしました。

しかし、勿論全ての人が悪いわけではなく、
中には親切な人達もいます。

今思い起こせば、私は比較的ラッキーな方で、
良心的なオーナーやら親切なリアルエステイトの人達と
出会ったこともあります。

一番大切なのは、ここに掲載したことを
自分で知っておくということです。
そうすれば、もし何かあったときに自分で考えられるし、
また何が正しか、てそうでないのかという判断ができます。

世の中一番怖いのは、何も知らないことだと私は思います。


■著者紹介
MAYO…ケアンズに住みだしてもはや8年近く。今はジェームス・クック大学の3回生です。大学のソーシャルワークのコースの一環で、今回このTUQにお世話になりました。自分も含め多くの日本人が色々と賃貸住宅のことで大変な思いをしています。が、しかし、私もここの仕事を始めるまではあまり何も知らず、今回本当に、日本人の皆さんに一人でも多く知ってもらえたらと、限られた時間でがんばっています。

■レントに関する様々なサポートを行っている機関

TUQ (Tenants Union of Queensland)  
テナンツ・ユニオン・オブ・クィーンズランド

TUQは皆さんが家をレンタルするときにRTAに納めるボンド(保証金)の利子によって運営されているコミュニティーサービスの一環です。TUQは借主の住人としての権利を守るためのお手伝いや、またその権利や義務について、より多くの人たちに知ってもらうための機関です。

<連絡先>
ケアンズ
208 McLeod Street, Cairns QLD 4870
Phone: 07 4031 3194
Tenancy Advice Phone: 1800 177 761
ブリスベン
28 Robertson St, Fortitude Valley QLD 4006
Phone: 07 3257 1108
Tenancy Advice Phone: 1800 177 761

TAAS(Q) (Tenant Advice and Advocacy Service (QLD))
タアズ(テナント・アドバイス・アンド・アドヴォケシー・サービス)

TUQと同じようにコミュニティーのための援助機関、主に借主に対して法律的なアドバイスを提供している。また、この機関では裁判に必要な書類の書き込みや電話でのアドバイス・サービスを行っている。ケースの内容次第では、裁判所での討論の手助けをしてくれる。(通訳の代わり)。ただし、これはあくまでも、本人の英語力とケースの内容次第である。

<連絡先>
ケアンズ
First Floor, Tropical Arcade, Cnr. Abbott and Shields Street, Cairns QLD 4870
Phone: 07 4031 6733

その他の地域のTAAS

TAASサービスは各地にあります。上のケアンズのTAAS かTUQに問い合わせてもらうと最寄のTAASのオフィスを教えてもらえるので、ケアンズ以外にお住まいの方はまず上のTAASかTUQに電話をして、自分の住んでいる地域を言ってください。

これまでの連載

2005-11-07 第1回 TUQって知ってますか?

2005-11-16 第2回 ケアンズで物件を見つけるには

2005-11-23 第3回 アプリケーションを提出する

2005-12-02 第4回 借りるお部屋が決まったら

2005-12-19 第5回 新しいお家に引越ししたら

2006-01-12 第6回 レント期間中に、もし…

2006-01-24 第7回 家の修理について

2006-02-13 第8回 プライバシーについて

2006-03-21 第9回 最初のコントラクトが終わりになったら

2006-04-04 第10回 最初のコントラクトが終わりになったら2

2006-04-13 第11回 契約終了時の落とし穴

友達に知らせるホームに戻る