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ケアンズ療法のすすめ       

ケアンズからの贈り物に気づくこと

2009年07月20日

ケアンズを訪れたことのある方は、日本を飛び立ち、ケアンズ空港の建物から最初に足を踏み出したときのことを目をつぶってゆっくり思い出してみてください。

どのような感覚を感じたでしょうか?

成田-ケアンズ便の到着は夜明けに近く、爽やかな気候を肌で感じる心地よさ。夜明けを告げる、聞き慣れない動物の鳴き声に対する自然な興味。意識を嗅覚に集中すると感じる木々のかすかな香り。夜明けの美しい空と雲や熱帯雨林からの視覚刺激。もしかしたら、北半球と南半球で逆向きのコリオリの力(遠心力)を感じる能力のある方もいるかもしれません。

これらは、ケアンズがわれわれに与えてくれているエネルギーの一部です。

  

「からだ」の変化に注意してみてください。日本の都市にいるときよりも、自然に笑顔になったり、筋肉の緊張がほぐれたり、呼吸がゆったり深くなったり、脈拍がゆっくりになったならばケアンズからの嬉しい贈り物を受け取ることができています。

  

このような身を置く環境を移したときに起こる、心身に対して好ましい効果は転地効果といわれています。

  

これらの一部は医学的データとなって現れることもあります。

2004年に林野庁で行われた研究では都市環境と森林環境での「こころ」の変化が示されました。

森林の中に身を置くと、都市で生活しているときよりも、「緊張」「不安」「抑うつ」「落ち込み」「怒り」「敵意」「疲労」「混乱」という不快な「こころ」の状態が大幅によくなるという結果でした。また、ストレスホルモンが減少したり、免疫系に望ましい反応が見られました。1)

そして、これらの不快な「こころ」の状態は様々な病気を悪化させることがわかってきています。

一例をあげると、1975年に発表された、米国で3000人以上を対象に8年半追跡した調査では、「緊張」「怒り」「敵意」などを感じやすい性格は心臓病の危険率を2.37倍に増やすという結果でした。2)

今後、様々な医学研究によって、ますます自然環境と「こころ」、「こころ」と病気の関係は、理解できる形ではっきりと目に見えるようになってくるでしょう。

  

それだけでなく、「こころ」が快い状態にあると、思考の働きがスムーズになることから、危険な行動をストレス無く避けることができ、健康的な生活習慣を送れたり、良いアイデアが生まれたり、仕事の処理がスムーズになったり、良い人間関係が築けたりという社会生活での素晴らしいメリットがあるのです。

  

このような関係を知ることができてからは、ケアンズに行くと、ケアンズに対して深い感謝を感じるようになりました。

  

現在の日本の医療制度の中では、医療とは薬を飲んだり手術をするものという固定観念ができているかもしれません。

しかし、人間の「こころ」と「からだ」の健康には実に多くの要素が影響を与えるものです。

  

ケアンズ療法のまず最初の方法は、美しく雄大な自然環境であるケアンズに身を置き、ケアンズからの贈り物に気づくことです。

  

参考文献

1)林野庁 (2004) 「森林の健康と癒し効果に関する科学的実証調査」の結果について http://www.rinya.maff.go.jp/puresu/h16-3gatu/0310sinrin.htm  アクセス日時2009年7月20日

2)Rosenman RH, Brand RJ, Jenkins D, Friedman M, Straus R & Wurm M., (1975), Coronary heart disease in Western Collaborative Group Study. Final follow-up experience of 8 1/2 years., JAMA, 223, 872-877.

 

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プロフィール

ymitsuiymitsui
三井 康利。 1972年静岡県生まれ。 1997年北里大学医学部卒。 内科医。 現代西洋医学と補完代替医療、思想・哲学の良い点を取り入れ、ホリスティック(全人間的)な視点から医療を考察・提案。 臨床医として日常診療に役立てている。 資格:日本内科学会認定医、日本補完代替医療学会学識医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本旅行医学会認定医、日本消化器病学会専門医、日本消化器内視鏡学会専門医。
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